御札系の用語をみていると、しばしば、霊符や護符、呪符等の記載のブレが見受けられます。
基本的にはこれらは同じものですが、細かくいえば由来となる文化が違うといったところです。
呪符とは?
呪符というのは、日本では道教に由来する用語であるとされています。道教の呪符〜は、霊幻道士でおなじみの、黄色い紙のものが一般的ですね。
これは、もともと中国に由来する(护身符,咒符)もので、呪符というのは、そこから派生して霊符等が生まれました。
ちなみに呪いという単語が入っていますが、必ずしも呪うものではなく、むしろ守護的であり生活全般に対して良い作用をもたらすものが数多くあります。
霊符とは?
霊符というのは、符のなかでも霊的に優れた、神がかった力を持つものです。霊符は特別なものをさしていう言葉でした。
護符とは?
護符というのは、呪符の中でも護ることに特化したものを護符と読んでいます。その程度の使い分けでしかありません。
ただ、日本では呪いという文字が入った呪符をややネガティブなものとして忌避して、護符という言葉のほうが神社等の授与品では一般的になりました。
日本は、神道が発達したことによって、ハレとケの観点から呪いという言葉にも言霊をかんじてしまって敏感なんですね。
言葉の違いと作用
護符、呪符、霊符、御札、お守り、符の言い表しはいろいろありますが、結局は扱う側の文化背景にその力を依存しています。
日本人が呪符に呪いを見出してしまうのであれば、それはそのように作用します。ですから道教ではそう使われているから、と無理をして呪符と言い換える必要もありません。
自身のなじみにあった扱いを引き続き行えばよいのです。
そのほうが、正しく作用を引き出すことが出来ます。