実在する陰陽師に見た、現代において陰陽師という存在になるための考え方

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当ブログでは運営者が現代の陰陽師とお付き合いがあったことから、陰陽師関連の話をよくします。

今回は、過去のいくつかの記事と最近感じたことを踏まえた上での、陰陽師的な存在になるための考え方についての説明です。

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そもそも陰陽師の役割とは?

過去記事にもあるかと思いますが、まず陰陽師の役割について整理。

その発祥は日本においては平安時代にさかのぼるのは、広く知られたところですね。

役割としては、当時の気象学であり天文学であり、医療であり科学です。あの時代において一般化していた諸々の学問的知識を体系化し、それを国のため、また人々の生活のために役立てていました。

また、国家に属した陰陽師の学術的な部分以外でいうと、民間陰陽師については、冠婚葬祭の儀式を取り仕切ったりすることもありました。

その手法は、現代の我々から見ると、摩訶不思議なものにも映りますが、当時としては、それらは最先端の手法であり考え方だったのです。

その最先端の知識と能力をもって人の役にたつというのが、陰陽師の生業の根底にあるものでした。

現代の陰陽師の振る舞い

さて、現在における陰陽師はどんな仕事をしていたでしょうか?

わたしが関わり合った陰陽師の先生は、一にも二にも人生相談ありきです。そしてたまに地鎮祭等のご祈祷。ごくたまにたまに、悪しきを祓う儀式。

持っているものといえば、方位や易といった、人の生業のサポートとなるツールの使い方がまずありました。また、儀式の手法についても様々にもっていました。この儀式については、お身内の方から教わったのだということですが、一方でご本人も、神道や仏教、道教その他の知識書物を大学に通って身につけたと言っていました。

というか、本当に、古い知識から現代の知識まで様々なことを知っていました。いろいろな古い儀式や手法をしっていますが、その前段階として教養がとんでもなくあるのです。それは古典や歴史だけでなく、経営や科学、ITにまで及んでいました。

つまり、科学優先の現在においては、テクニカルなことこそ行いませんが、人の役に立つ、という点においては、やっていることはおんなじなんですね。

ですから、前提として陰陽師的なものになりたい人は、まず何よりも、世の知識をさまざまに吸収した教養ある人物を目指す必要があるかと思います。

先生は、これによって、どんな人とも会話ができましたし、踏み込んだ話にも説得力がありました。説得力があるからこそ、行う儀式や術式が力を持ち、しっかりと感じられたのです。

今にして思うと、先生は、その知識を前提に、儀式や術を噛み砕いて独自に解釈を行うことによって、行為自体や効果に力をもたせていたと思うのです。

当時私は、先生がやっている儀式は陰陽道なのですか? と尋ねたことがありました。

すると先生は、どちらかというと神道や仏教の物が多い。だが「考え方は同じものだ」と言っていました。

それは具体的にはどういうことでしょうか?

知識ではなく解釈を掘り下げる

「考え方が同じ」とはどういうことでしょうか?

護符を例にとって説明しましょう。

護符の多くの回でも解説していますが、呪術というのは「人がそうするための仕組みづくり」を行う儀式であり、それを促すためのルーティーンです。たとえば護符は意識付けの道具であり、常に御札に書かれた意味を考えることで、願いを引き寄せるように仕組みが作られています。

この仕組みは、神道であれ道教であれキリスト教であれ同じです。

そして、呪術や陰陽道を志す人は、しばしばお守りの表層的な作り方だけを見ますが、本来考えるべきは、そういった踏み込んだ使い方、考え方、解釈なのです。

陰陽師の先生は、その解釈の掘り下げ方が柔軟で、示唆にとみ、説得力があり応用がきくものでした。

先生はたとえば、自作の恋愛のお守りひとつとっても、「縁をもたらすものと、結ぶものは別」と言って、分けて考えていました。縁は機会であり、結びは個人の能力で、要点が違うのです。そこで用意するお守りも、術もかわってきます。アドバイスの要点=暗示の要点も大きく変わってくるのです。

先生の行っていた陰陽師の術は、まずそういった、世の中の事象のシンプルで深いところへの解釈があり、その上で、神道なり道教なりの、やり方を当てはめてゆく、という考え方だったのだと思うのです。

wikiより:セーマンドーマン

つまり、物事の根本にある相関関係を理解していなければ、知識も旨く使えない、ということですね。

陰陽道の知識と解釈と術

ちなみに陰陽道の知識については、たとえば仏教系の大学に通って、古典を読めるようになりつつ、古い知識を広めつつ、儀式や手法については書物をあされば身につけることができます。

儀式は、神道や道教のものがあります。また御札等の書き方も調べれば手に入ります。書道は出来たほうがいいです。陰陽師はやたらと”書く”仕事ですので。

しかし、そのやり方を真似るだけではだめです。それらの知識の解釈を応用し、どうやったら人を導き説得できるのかを考える必要があるのです。それが”術”なんです。

そのためには、現代の様々なことについての一般教養が必要です。また物事の本質を見極めるセンスも必要です。なぜならば、現代人は平安時代のプロトコルで生活していません。

現代人には現代人にあった”術のかけ方”があるということです。

必要なのは陰陽師でなくても一流になれるような知識です。そういうものを吸収し応用しつづける事ができる人だけが、陰陽師的な役割を担うことができるのだと思うのです。

どの業界でも一流がやることは、同じなんですね。

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