五方山熊野神社は葛飾区に鎮座する、安倍晴明にゆかりがあるとされる神社です。
なぜ熊野系の神社なのに安倍晴明がでてくるかというと、この神社を歓請(分霊、神様をわけてもってきた)したのが安倍晴明なんですね。
年代的にはおよそ1000年前で、千年の歴史があるものとなっています。
五方山というのは境内の土地の形状が五行=五芒星、いわゆる晴明桔梗になぞらえて五角形をかたどっているとされており、ここにも安倍晴明ゆかりである特徴が感じられます。
境内内には、熊野神社の他、水神様、天満宮、浅間神社、稲荷神社があります。
祭神と御神体
祭神は、発祥を見ると家都美御子大神たる熊野権限ですね。
熊野権現は、中国の唐からやってきたとされますが、日本ではスサノオとも重ねられる謎の神様です。
ご利益としては勝負事に強いとされています。また、熊野神社系列おなじみの八咫烏も祀っており、人生の導きを得ることができます。
しかし、興味深いのは、神社の言明している主祭神をみると、実は推しているのは熊野権限ではなくて、主祭神はイザナギとイザナミなんです。
由来が熊野なのに、イザナギとイザナミなのは、おそらく土地に根付く過程で、勝負事よりも家内安全や縁結びといったひろくご利益が得られる、神様をメインに切り替えたのだろうと思われます。
その他ご神体として、神代の石剣が祀られています。神代とは神の時代からあるもの、ということです。おそらく分霊の際に熊野周辺古墳由来の石剣を安倍晴明が持ち込んだんじゃないかと思うのですが、その点からも、戦に由来があることが感じられます。
そのため、やはりここの神様で強いご利益があるのは、イザナギやイザナミといったご家庭に広いご利益がある神様ではなく、荒事や勝負事の方なのではないかと思うのです。
ですから、スポーツやビジネス上の必勝祈願のほうが、どうもご利益が得られそうなんですよね。
授与品
授与品は、五縁神札がいいですね。八咫烏と陰陽師の五芒星をあしらった縁結びの御札で、戦の神様はここでいうなら恋の勝負ということかもしれません。
それ以外は一般的です。
恋は戦いということで五縁神札、おすすめです。
仔細
名称 | 五方山熊野神社 |
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祭神/本尊 | 伊邪那岐、伊邪那美神(熊野権現) |
特徴 | 安倍晴明が1000年前に分霊した |
住所 | 〒124-0012 東京都葛飾区立石8丁目44−31 |
HP | http://kumano-kids.com/ |