天体の運行をベースにした暦をつかう

そもそも、占いの中で命術とよばれる、生年月日を両下占いは、未来を占うためのものでした。それは、地球の春夏秋冬のサイクルから、農耕のタイミングを見るために発達したものでした。

天体は、１年間で空を一巡します。それは地球の自転と太陽の周回に連動したもので、大地における生命のサイクルとも一致したものでした。

これに気づいた最古の人類は、天文学を発達させ、やがてそれは万物の思想哲学と紐付いて、暦に反映されました。

その、天文学の部分を先鋭化したものがホロスコープであり、暦に落とし込まれたものは、東洋全般の気学や四柱推命といった占いにつながっていきます。

つまり、命術は、基本的に診断可能な日時がある限り、それが未来であれ過去であれ、占ってしまうことができるのです。

スポンサー

さらに未来に特化した占い

占星術や四柱推命という占いは、日時さえ指定すれば、未来診断できてしまいますが、実は占星術や四柱推命には、その派生として、独自に未来を深く読み解く占い体系を開発しています。

それは、占星術においてはプログレス法とよばれるやりかであり、四柱推命は大運という診断方法です。

これによって、それぞれの占いは、個別の生年月日の運気にあわせて、その人の生涯における未来診断、人生診断を可能としているのです。

もし、プログレスや大運を占うことができる占い師さんがいたら、ぜひ未来を教えてもらうようにしてください。

さて、ここまで命術による未来診断についてのお話をしました。

しかし、みなさんはタロットも未来視可能なツールである、という話を聞いたことがあると思います。

ええ、もちろんタロットも未来を見ることが出来ます。しかし、それは占星術や暦を使う命術とはちょっと違うものなのです。

タロットによる未来診断は、被診断者の潜在意識から、選択を導き出すための技法なのです。

質問者は未来についての願望と選択肢を持っています、占い者は、それを聞いた上で、条件の提示が可能です。

タロットというツールは、その相対する二人の情報に分析と方向性を与えるために機能するのです。

それによって、診断者は数ある未来のなかから、たどり着くべき未来を無意識にチョイスします。また、占い師は、カードの中にその答えを見出します。

それを整理して診断者に提示することによって、未来を視ることができるのです。

これは、タロット特有の面白い機能だと思います。

そもそも、人は先を予測して動くことのできる動物です。ですから、未来視自体はなんら可笑しいものではないのです。

占いは、そのあるべき未来に自動的に到達するための、具体的なプロセスを導き出すためのツールでしかないのです。

ただし、このツールは非常に良く出来ており、人はしばしば、占いを使うことによって、自分の意識の及ばない領域の未来を見出すことが出来るのです。