大洗磯前神社は、茨城県大洗市にある、神社です。
茨城県東部の太平洋に面した岬の丘上にあります。
近隣のひたちなか市にある酒列磯前神社とふかいかんけいにあり、2つで1つの信仰を形成しています。
創建は、856年。大洗磯前の岬の岩礁に神が現れ、その事象に基づいて大国主と少彦名命を祀ったとされています。
ただし、中世には戦乱で荒廃したが、近世に水戸藩主によって再興されたものです。
主祭神
主祭神は大巳貴命(大国主)、配祀神は少彦名命です。
大国主は日本の国造りの代表的な神で、出雲大社・大神神社の祭神ですね。
そのため、人の営みを見守り作ること全般にご利益があるとされています。土地と国に根ざした大きな神様ですね。
主な営みは、人々に農業や医術を教え、生活や社会をつくることだったとされます。ですから、生活の他には、農耕や医療の神様でもあります。大国主は因幡の白兎のむしられた毛を直してあげたことでも有名ですね。
そして配祀神は少彦名命ですが、こちらも国造りの神様です。少彦名命は、医療、温泉、まじない、穀物、知識、酒造り、意思の神など様々な側面を持ちます。
ですから、大荒磯前神社は、あらゆる人の営みに寄り添う神社であると言えます。
見どころ
この神社の一番の見所は、神磯の鳥居ですね。
岬の磯に波にさらされる鳥居が一つあり、その清浄かつ勇壮な様子はスピリチュアルでパワフルなものとして、親しまれています。
ただ、パワースポットとしてあまりにもメジャーすぎて、時節を選ばないといい効果は得られないと思います。個人的には、やはり人気のない早朝や日の出をおすすめします。
早朝に行くと、太平洋側ですから日出る国の所以たる、ご来光を鳥居越しに楽しむことができるのです。
もし、そこで日の出を見るのがあなたしかいない場合は、荘厳な景色を見ることができるでしょう。
それにしても鳥居越しに太陽を見るのに、太陽神たるアマテラスではなく国津神の一柱である大国主を祀るというのは面白いですね。
大国主が祀られた意味は、おそらく、千葉という土地に移り住んだ人が出雲系列だったということでしょう。先にも書きましたが、出雲はアマテラスではなく国譲りの神大国主を祀っています。
そして、太陽神はアマテラスにポジションがとられていますが、神というのはどの神も古来より太陽を崇めます。ロケーションとして海岸沿いの日出る土地柄であったことから、鳥居を配置したのでしょう。
そういった事柄に思いを巡らすことで、この神社は価値を持ちます。
その他、拝殿は件の指定文化財に、随神門は街の指定文化財にされており、鳥居のある神池や軽巡洋艦那珂の忠魂碑があります。
授与品
授与品はお守りから御札まで、生活全般揃っています。
神社自体の推しは、御朱印とご祈祷ですが、御朱印はミニクリアファイルに入れてくださいます。どちらかというと、早朝の鳥居以外は、家族で年末年始に初詣に行ったりするときに有用な神社だと思います。
仔細
名称 | 大洗磯前神社 |
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祭神/本尊 | 大国主、少彦名命 |
特徴 | 国津神を祀る歴史ある神社 |
住所 | 〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町6890 |
HP | http://oarai-isosakijinja.or.jp/ |