京都の貴船神社は全国に約450ある貴船神社の総本社です。
京都貴船神社は日本でとっても有名ですよね。歴史ある神社ですから逸話には事欠きません。
有名なのは、丑の刻参りに使われる神社であるとか、絵馬の発祥であるとか、そういった伝説ですね。また紅葉の名所でもあり、フィクションの題材にもよく出てきますね。
創建の年代は不明らしいですが、社殿では五世紀前半に作られたのだそうです。
伝説としては、神武天皇の母である玉依姫命が、黄色い船にのって川を遡りこの地に降り立って水神を祀ったことであると伝わっています。
そのため祭神は水の神様ですね。
祭神
主祭神は、淤加美神/龗神(おかみのかみ)で、日本神話に登場する神様です。
神話においては、伊邪那岐がカグツチを斬り殺した際に、そこから滴る血から生じた神様の一柱であるとされています。
またこの他に、磐長姫命(イワナガヒメ)も祭神としており、これは恋愛や縁結びの神様として親しまれています。
ご利益
ご利益は水神であることから、古くから雨の神様や、料理、調理や水を扱う商売の人々から信仰を集めています。
水の神であるとされた理由は、カグツチは火の神様であり、それを諌めた剣から滴る血から生まれたのが龗神(おかみのかみ)であるから、水の神として考えられたと言われています。また剣は渓谷をつくり、血液が大河となったという伝説も関係していると考えられています。存在としては、泉に棲む竜蛇神です。
日本神話の源流にあるような古い神様ですから、水以外も生活全般にご利益があります。
また貴船神社で祀られているもう一柱の神様には磐長姫(イワナガヒメ)もいらっしゃいます。
伝説としては、ニニギノミコトがイワナガヒメの妹コノハナサクヤヒメと結婚しようとしたとき、父親が、イワナガヒメもニニギノミコトと結婚させようとしたのですが、ニニギノミコトはコノハナサクヤヒメとだけ結婚しました。理由はイワナガヒメが醜くかったからだそうです。なんてひどい神様なのでしょうねニニギノミコト。
そして、結婚してくれなかったことを恥じたイワナガヒメが「こんな酷い思いをする女子はあたしだけでいい。だからあたし、縁結びの神様やるわ」と当地に鎮まったのが由来だそうです。
それによって、日本でも有数の縁結びの神様としての扱いがなされています。
その他エピソード
その他エピソードとしては、絵馬の発祥については、かつて天皇が長雨や干ばつの際に天を鎮めるために馬を納めていたのですが、それが実際の馬から木札の馬になったことが由来です。
そのため、祈願をするときの木札を絵馬というのだそうです。
また、丑の刻参りについては、そもそもの龗神(おかみのかみ)が降り立った時間帯が丑の刻で、かつてはその時間帯に心願成就をする風習があったそうです。それが、いつからか呪詛の手法としても広まってしまったのだそうです。おそらく、庶民の間で願いの行為が呪いに転じたのでしょうね。もしかしたら由来は、古代のフィクションかもしれません。呪詛神や縁切りの神様としての扱いは、神社側にとっては不本意のようです。
他には、境内には和泉式部の歌が残されていたり、玉依姫命の船にあたる石組みがあります。
さらに、本殿の真下には龍穴あるとされており、そこから強大なパワーがあふれでているとされています。とにかく、エピソードには事欠かない歴史ある神社なのです。
授与品
授与品としては、商売のお守り、そして恋愛のお守りを扱いたいところですよね。
有名なのは、縁結びの文です。そして、御神水ラムネ、さらに、化粧水や、手毬り、かばん等と──女子向けのデザインアイテムもたくさんです。
それらは、あなたが心地よいと思うなら手にすべきものですが、個人的には、やはり心願成就の絵馬と、あとは結び文は鉄板だと思います。
あと、縁結び祈願もおすすめですよ。
スピリチュアルスポットとして
さて、貴船神社というと世間的にはスピリチュアルスポットとして有名ですよね。京都の喧騒の中にあって、清浄な境内、奥の院までの道筋の神秘性、そして丑の刻参り、恋にまつわる神様のエピソード。
それらは、神社のスピリチュアルな側面をもり立てるのに申し分のない逸話ばかりです。そしておそらくその逸話は、悠久の年月の間で触れてきた庶民によって誇張されてきたものでも有ると思います。
ですが、改めて振り返ってみるとこの神社は、水の神様と縁結びの神様の二柱がやはり象徴的なのです。
ですから、ご利益はその2つにのみ絞って扱うのが良いと思うのですよね。
それ以外の──たとえば呪いなどというものは、神様も困惑してしまいますよね。
貴船神社についてはいろんな風評が溢れていますが、個人的にはいたずらに恐れることなく、また誇張することなく、正しく接するべきだと思うのです。
そのほうが、神様がしっかりと応えてくれます。
仔細
名称 | 貴船神社 |
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祭神/本尊 | 龗神(おかみのかみ)/磐長姫命(イワナガヒメ) |
特徴 | 京都に古よりある伝説の神社/スピリチュアルスポット |
住所 | 〒601-1112 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180 |
HP | http://kifunejinja.jp/ |