カウンセリングとは、カウンセラーを通して、悩みや苦しみの相談を受け、その言葉によるコミュニケーションを通じて、本人の気づきや成長、問題解決のサポートをする行為を指していいます。
カウンセラーとは?
カウンセラーは、しばしば、悩み苦しみを聞くだけの人、あるいは何か解決方法を教えてくれる人、というように両極端な捉え方をされていますが、昨今におけるカウンセラーの意味合いはちょっと違ったものになっています。
確かに、問題解決や導きもしますし、悩みや苦しみも聞いてくれます。
しかし、本質的にカウンセラーが行うのはそれとは別のものです。
彼らの役割は、その人個人の、気づきと能力向上によって、その人自身による問題解決を促すところにあるのです。
なんでも助けてもらった方が早いこともありますが──悩みの根本的な解決というのは、本人が自力で解決した方が、心にも本人にもいいという考え方ですね。
カウンセラーが試みること
カウンセラーは、まず話を聞き、要点をまとめ、相手とのコミュニケーションを通して、相手を承認し、あるべき形が何であるかを確認させます。
もちろんコミュニケーションの過程では、いくつかのメソッドを使って、相手の心を紐解こうとする部分にもあります。コンサルティングのように選択肢を示すものもあります。精神分析を行い、論理的な療法をとる場合もあります。
このあたりは、細かくは「心理療法」と「カウンセリング」の違いなのですが、日本ではしばしばこの2つをまとめてカウンセリングと呼んでしまいます。
このうち、カウンセラーというのは一方的に何かを教えたり、評価するようなことはせず、自身と他者との有り様を把握し、自らの手によって解決の糸口を探らせることが第一となります。
逆に言えば、その要素があるものは、すべてカウンセリング的なものである、と言うこともできます。
心理療法・セラピーやコンサルティングとの違い
相談というと、カウンセリング以外のものも思い浮かびますね。
たとえばセラピーやコンサルティングというものもあります。
しかし、それはカウンセリングを含みつつも、ちょっと違うものでもあります。
セラピー・心理療法というのは、具体的なメソッドに基づいて人を導きます。とくに心理療法はお医者さんの指示によって施術されます。それは、施術者から能動的に行われるものです。
コンサルティングは、具体的な指示を出し、それをするかどうかを顧客に選ばせるものです。状況はこれこれこうなっています。ですが、やるかやらないかはあなた次第というスタンスです。
これらは、ジャンルによっては速やかに問題解決をしてくれますが、ご自身の根本的なものを解決しないこともあります。
これら心理療法・コンサルティングとカウンセリングというのは、適切な使い分けが必要なものです。
多様化が進むカウンセリング
カウンセラーという役割は、昨今の社会構造の複雑化に伴って、数多くの人たちがいます。
それは、時にカウンセラーと名乗らないケースもあります。カウンセラーというと、鬱や適応障害や自律神経失調症などなどを考えがちですが、役割としては、傷病以外にも、学校、仕事、家庭、福祉、あるいは投資等まで様々です。
それらは専門性を持って存在しており、医療系だけでは賄いきれないものでもあります。例えば相談サービスのジャンル分け 一つとって見ても、その幅の広さが理解できます。
現代人にとってカウンセラーとそのジャンルは多様です。
今の時代というのはカウンセラーを必要に応じてうまく使うことも、一つの問題解決の手段だと思います。
専門のカウンセラーを使うことで、あなたの問題に対する視点は、その解決のためにより高度なポジションに引き上げることが可能になります。
そういう、力を持っているのがカウンセリングなのです。