自律神経失調症とは?
自律神経失調症とは、ストレス等を原因として、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、様々な影響を引き起こす症状のことをさして言います。
神経というのは、中枢と末端に分けられますが、これらは意識知て動かすものと、勝手に動くものとがあります。
汗は、自律した神経の動きですが、熱いから日陰に入ろうとするのはあなたの能動的な神経の働きによって行われます。
この自律神経というのは、交感神経と副交感神経に分かれて作られており、それぞれ必要に応じて使い分け、バランスをとっていますが、これらのバランスが崩れることによって、通常の身体反応とは異なった動きをしてしまうことが、自律神経の失調というふうに言い表されているのです。
これは、ストレスはもちろん、冷えや、不規則な生活、加齢や食物によるホルモンの乱れ等によっても引き起こされます。
どんな症状?
現れる症状は様々です。
だるさに始まって、めまいや、頭痛、倦怠感、しびれ、不安、耳鳴り、発汗、肩こり、ほてり、便秘や下痢、動機息切れ等々になってあらわれます。
これらは、しばしば高ストレス下に一時的に発症することもありますから、それを継続的な自律神経失調症である、と判断するのも、難しい場合もあります。
例えば、会社において、いくつかの症状によって一時的に業務が滞った場合、それは自律神経失調症ではなく、単なる怠けである、というように判断されることもあります。
また、血液等の精密検査上は異常が出ないこともあります。
そういう、繊細な判断が求められる病が自律神経失調症なのですね。
対応法は?
これらの、自律神経に関わる症状は、大きなものであれば、医者の適切な治療、投薬等が必要になるものがあります。そういった意味では適応障害と近いものでもあります。
一方で、具体的な治療対象になりづらい症状の場合は、やはり、適応障害と同じく、ストレス原因を探り、根本的な問題から自身を遠ざけることが、最も適切な対処法となるのです。
ただ、普通の精神疾患と異なるのは、自律神経失調症というのは、しばしば不規則な生活とセットであることです。
よく言われる自律神経失調症の対応としては、規則正しい生活をするというものもあります。これは、精神疾患全般に大きな良い効果をもたらす手法ですので、しばしば投薬と合わせて行われますが、自律神経失調症の場合は、そもそもの不規則な理由が、ストレスに由来していることがあります。
ですから、原因の探求と生活改善をセットで行う必要があります。
カウンセリングとの相性
もちろん治療の中で、カウンセリングというのも、良い対処法になります。
多くの精神疾患がそうであるように、対話は、物事の根本原因を探り、自身の力によって問題解決へと向かう糸口を与えるものになります。
自律神経失調症におけるカウンセリングは、生活アドバイスがメインになることが多いかも知れません。
つまり、あなたがどういう、不規則な行動をしていて、それをどう、規則正しいものにするのか? ということが第一にある訳です。
その上で、「なぜそれができないのか?」 という、規則的に出来ない理由を探っていくことになります。
カウンセリングは、そのためのサポートをするポジションになります。