私が常々嫌だな〜と思っているのは、うつ病になる人は弱い人であるとか、駄目な人であるとか、そういうレッテルがはられることです。
でも、本当はうつ病になる人の性質を見ていくと、多くの傍若無人で害をなす人のことを気にしない性格の人に比べて、ちゃんとしていて、正しい営みをしている人のほうが多いのですよね。
今回は、うつ気味になりやすい方の心のあり方についてのお話です。
ちゃんとしている/していない
うつ病になる人というのは、責任感が強い人です。
そんなことはない、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的にはうつになる人は、あるべき理想の形というものを明確に持っていて、それを維持することに多大なエネルギーを使います。
それはとても素晴らしく、誇らしいことなのです。
逆にいえば、うつにならない人というのは、口先だけで理想像を語り、本質的には責任などどうでもよい、と考えることができる人です。
もちろん、後者は本当にそのとおりにしてしまうと、単なる不遜な社会不適格者になってしまいます。ですが、少なくとも、その差がうつになる人とそうでない人を分けています。
ではうつ気味の人は何をどう考えればいいのか?
適当な人が世の中にいるなかで、真面目の振る舞うのはバカバカしいですよね。
でも、それをすることに価値をみいだしているのはあなたの素晴らしいことです。
ココで考えることは、真面目でちゃんとしていることを捨てる、という選択をすることではありません。
ここでいうポイントは、素晴らしい理想とそれを体現する自分に幅を持たせる、ということです。
そのためにはどうすればいいのか?
それは心にゴムのような柔軟さをつくればいいのです。
つまり、一番下のリラックスした自分と緊張状態の自分を行き来するようなメンタルを作るのです。
人がうつになるのは、ずっと気を張っているからです。
ですから、その真逆に当たる、理想を考えない、リラックスした自分というのを一つ覚えておいて、せーので、緊張し、息を吐いてリラックスする。こういった、心と身体に幅をつくるような、振る舞いを日常に取り込むことで、あなたは強靭さを増すのです。
ずっと緊張しているのが心にダメージを与える
うつの人は、ずっと何かが張り詰めた状態にあります。
張り詰めたものは、たしかに、何かを突く力は強いですが、横からの力には弱いものです。
ですからゴムのように、ピンと張る、緩める、を繰り返す心と身体、そして日常の有り様を持つことで、柔軟な自身というのを設定するのです。
そうすることによって、人はうつ状態から、一つ伸びやかな一歩を踏み出すことが出来ます。
また、本当にユルイ人たちとも一線を画することができるのです。