さて、必要なものは揃えましたでしょうか? また、大まかに占いを学ぶというのがどういうことかご理解いただけましたでしょうか?
では続いて、占い師に最も適した占術の一つである「タロットリーディング」について、お教えします。
ネット上では、細かに情報をお伝えしてもいろいろと難しいかと思いますので、基本的には実践ベースで、使うべき情報ソースと、覚え方のコツについてのご説明を中心にしたいと思います。
タロット占いについて
まず、タロット占いについて説明します。
ここを読まれている方は、既にお手元にタロットカードがありますよね。
お手元のカードを見ていただくと解ると思いますが、タロットというのはカードごと様々な図柄があります。タロットは、その図柄には意味=キャラクターや物語があり、それらを使って物事を行います。
カード枚数は78枚1組です。
その内訳はワンド、カップ、ソード、ペンタクルの4つのエレメント=四大元素(スート)ごとにエース1から10までの数札+4枚の絵札で構成された56枚の小アルカナと、寓意画が描かれた22枚の大アルカナに分けられます。小アルカナはトランプのモデルとしても有名ですね。
タロットは元々は占いではなくカードゲームに使われていたとされます。その幾つかの遊びのひとつが占いだったというように言われていますが、本当のところは既にもう誰もわからないのだそうです。
占い自体の特徴
タロットを使った占いは、そこに書かれている絵柄や数字を使って行うものです。一般的には正位置=正しい意味がまずあり、そのカードの向きや組み合わせによって変化する意味を拾って、結果を導き出していきます。よく、正位置・逆位置とよばれていますよね。
タロット占える内容は、基本的には「何でも」です。現在過去未来どんなことでも占えます。人の心の状態を知ったり、日常のアドバイスを得たりすることができます。
なぜそんなことができるのでしょう? カードに特別な意味があるのでしょうか?
もちろん、多少なりとも特別なものは存在していますが、それ以上にタロットが思考ツールとして優秀なのです。このカードは、あなたの中にある力を引き出し、答えを導き出す手助けを存分にしてくれます。
タロット占いを覚えると、あなたは自分で悩みの結果を導き出すことができます。また、イマジネーション力が身につき、占いを通して、コミュニケーショ能力が向上します。
難しくないの?
タロットは特別なことは何ひとつ必要なく、どんな人でも身につけることができます。
タロットというと、図柄の暗記が必要なのではないかと思われるかもしれません。実際には、暗記ではなく、絵柄ごとの物語を覚えるようなものだと考えておいてください。意味を暗記するのは大変ですが、実は物語を覚えるようにすれば、脳の定着もしやすく、楽しく覚えられるので、難易度が下がるのです。
タロットというのは、カードを使った連想ゲームだと考えてください。
ある設問に対して、カードを複数枚提示し、その並びから占い師が物語を連想し、適切な答えを出す占いなのです。
どのような勉強をするの?
いちいち意味を覚えるのにネットやブログを使うというのは、ちょっと難しいと思います。デジタルの文字というのは頭に入りづらいですから、ここではメインとなる書籍を紹介したいと思います。タロットのような占いは、書籍を手元に置いて「やりながら」覚えた方が「身につく」のです。
事前に申し上げたとおり、当サイトでは、タロットの細かな意味は書籍に任せ、意味や物語を覚えるコツをメインに説明していければと思います。
当サイトがオススメする書籍について
当サイトがオススメする書籍は「揃えるもの」のところでも説明しましたが、以下のものになります。厳密にはタロットの意味が書いてある書籍であれば何でも良いのですが、ここではよりビジュアルライクで、丁寧で、所有して読んで、満足感のある書籍としてこちらを紹介しています。
それでは、さっそく書籍を参照しつつ、タロットに接してみましょう。
タロットの図柄について
タロットには78枚の図柄があり、小アルカナ56と大アルカナ22で構成されているのは、初めにお伝えした通りです。
基本的なタロット占いは、まずこの22枚の大アルカナを覚えることで診断が可能となります。兎にも角にも大アルカナを覚えてしまいましょう。
大アルカナとは?
タロットについて思い浮かべるのは、その特徴的な絵柄であると思います。あなたは死神や、天秤を持った姿、魔術師、塔みたいモチーフを、フィクション等で見たことがあるのではないでしょうか? それらの図柄のイメージが大アルカナというものになります。
これら大アルカナから、その意味から質問内容についての回答を連想し、結果を導きだすのです。
大アルカナは、カード一枚一枚にもストーリーがありますが、そもそもその22枚が、一つの流転する物語となっています。
これをおおまかに理解すれば、タロットは基本的な診断が可能となりますので、ぜひ書籍を参考に覚えましょう。コツについては後述します。
小アルカナとは?
続いて、小アルカナについてご説明差し上げます。
小アルカナは、タロットを初めて触れた方には馴染みがないものかも知れません。大アルカナが、タロットリーディングにおけるメインの意味を拾うものだとしたら、小アルカナはそれらを補うものになります。
カード構成自体は、先述したとおり、4つのスート(四大元素)に分けられています。これはトランプの原型になったものですが、ちょっと呼び方が違うのです。
ワンド(棍棒=炎と情熱)
ペンタクル(金貨=地と物質)
ソード(剣=風と思考)
カップ(聖杯=水と感情)
これらはトランプと同じように1〜10までの数字と、4枚の人物札があります。
大アルカナは、大いなる運命をあらわすとされていますが、小アルカナはもっと小さな事柄を象徴します。そして、小アルカナも大アルカナと同じようにストーリーになっています。
こちらも覚え方のコツについては後述します。
タロットによる占い〜簡単な診断方法について
ここまで、駆け足で大アルカナと小アルカナについて説明さしあげました。
実はお手元にカードがあれば、このページや書籍にある情報だけでも占いは出来てしまいます。せっかくですので、先にタロットというのはどういう占いをするのかお伝えしてしまいましょう。
大アルカナのみを使った、最もシンプルなリーディング方法をお教えします。
- まずタロットのカードセットから大アルカナだけを取り出してください。
- 次にそれを、タロット用のマットの上に、伏せて広げて「よく占い師がするように」手でぐちゃぐちゃとまぜてしまいます。
- それを整えて、ひと束にもどして目の前に置いてください。
- そしてあなたが占いたいことを心に抱きます。
- そのカードの一番上の1枚を引いて、すぐとなりにそのまま開いておいてください。そこには、大アルカナのいずれかのカードが正位置か逆位置のいずれかでおかれていると思います。
- そのカードの意味を書籍で見るのです。それが、あなたの占いたいことに対するカードの回答になります。
この、タロット占いは、「ワンオラクル(1枚引き)」とよばれるもので、タロットカード占いの最もシンプルで基本的なものです。タロットはこの1枚引きが複数あわさって構成されるものと考えていてもらえればと思います。
シャッフルの手順
シャッフルの手順もお伝えしておきましょう。
- まず一番最初にカードの束をマットに広げたら左右に円を描くように混ぜます。右回り⇒左回り、というように。同時に、占うべき内容をイメージします。この時、1枚1枚のカードの天地がひっくり返るように混ぜるのがコツです。でないと、タロットリーディングに必要な正逆に変化が生まれません。
- 次にカードを一束にまとめたあとで、カードをトランプのように切ります。束の上下を混ぜるように。トランプのように、二束にわけてテーブルの上で紙をはじきながら、交差させるように混ぜても良いのですが、それはちょっと神秘的ではないので、私はあまりやりません。
- そして目の前に、縦にカードの束を置きます。このあと、すぐにリーディングへと進むパターンもありますが、私はさらに3束に大きくわけて、重ね合わせを変えてシャッフルすることがあります。
- リーディングは、1枚ずつ、所定のスプレッドの置き方にあわせて、カードを置いていきます。以後は、順序にそってカードを上下に裏返すのではなく左右に裏返します。そしてリーディングします。
これらの手順は、スタンダードなものですが、ここには「あなたなり」があっても構いません。大切なのは、広げて円の形にまぜるときに、上下がくるっとまわるようなシャッフルを心がけることです。ちゃんと上下がひっくりかわるようにシャッフルされていないと、明らかに連続して同じ傾向の結果になったりすることがあります。
毎日、勉強と実践を行う
ここで一つ、タロットを勉強をする際のご提案をしたいとおもいます。
タロットは勉強だけだと、なかなか覚えるのがしんどいのです。タロットは覚えるよりもまず占ったほうが楽しい診断です。
ですから、勉強のためのカードあそびと平行して、かならず本を読みながらの占いの実践をやるようにしてくださ。
いずれ勉強がすすめば、本を読まなくても占いができるようになります。しかし、それまでの間は、本を読みつつ占いを楽しんでもらってよいのです。
そのほうが、飽きませんし、長続きすると思います。
次に進む前に〜数字の覚え方
タロットについて、ちょっとむずかしいな、と思えるものに、数字があるかと思います。ローマ数字のルールのコツをお知らせします。
Ⅰ〜Ⅲ(1〜3)は解ると思います。ⅣやⅤ(4や5)もわかるでしょう。これ以後で区切りになるのはV(5)とX(10)です。
たとえば15はXとⅤをあわせたXVと記されます。11はXIと記されます。
1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 をそれぞれ I,II,III,IV,V,VI,VII,VIII,IX,Xのように並べて表現しますが、見てほしいのは法則性です。5=Vに対するⅠ〜Ⅲの位置と、9=Ⅸの特殊性だけ覚えてしまえば、以後はその繰り返しとなります。
10ごとに横に並べるとわかりやすいです。法則性は下記のとおりです。10列は
が、20列はXXがついています。つまり1〜10を覚えてそれにXとXXがついているだけなんです。
数 | ローマ数字 | 数 | ローマ数字 | 数 | ローマ数字 |
---|---|---|---|---|---|
0 | 10 | X | 20 | XX | |
1 | I | 11 | XI | 21 | XXI |
2 | II | 12 | XII | 22 | XXII |
3 | III | 13 | XIII | ||
4 | IV | 14 | XIV | ||
5 | V | 15 | XV | ||
6 | VI | 16 | XVI | ||
7 | VII | 17 | XVII | ||
8 | VIII | 18 | XVIII | ||
9 | IX | 19 | XIX |
カードの全体像としては、以上になります。
続いては、タロットの具体的な覚え方のコツについてお知らせします。